2006年公開の映画『プラダを着た悪魔』。
アン・ハサウェイ演じるアンドレア・サックス(以下アンディ)が悪魔のような凄腕編集長ミランダ・プリーストリーのもとで働き成長していくストーリーです。
僕がこの映画をみて考えたことは
自分の幸せは自分で決める
ということです。
幸せって何だろう?
そう考えた時に簡単には答えは出ません。
映画の中の凄腕編集長ミランダのように仕事で成功することを幸せだと考える人もいれば、
仕事での成功よりも大切な人との大切な時間を一緒に過ごすことの方が幸せだと考える人もいます。
この映画の主人公アンディは
という価値観から
と心境が変化していきました。
そんなアンディの心境の変化を映画の名言とともにまとめてみます。
ミランダは生ける伝説
ミランダは『ランウェイ』の編集長 生ける伝説よ。
彼女の下で1年働けばどの出版社にも入れる。
世界中の女の子の憧れ
エミリー・チャールトン
アンディはジャーナリストになるのが夢。
世界中の女の子の憧れであるミランダのもとで1年間必死に努力すれば夢への扉が開かれると信じファッション業界に飛び込みました。
アンディの仕事はとても忙しく夜中の2時に会社から父にメールを送ったりしていました。そのうえ安月給で執筆活動もしていないという状態で日々の仕事を頑張っていました。
あなたの無能さについてはアピールしなくていいわ。
ミランダ
頼まれた仕事を完璧にこなせなかったエミリーに対してミランダが放った一言。
必死に頑張ってもミスをすればとてもキツイことを言われます。そして良い仕事をしても褒められることはありません。
ミランダはかなりの鬼編集長です。
これはただの雑誌じゃない。
ミランダにかなり無理な要求をされて、
それに答えられなかったアンディはミランダを失望させてしまいます。
そのことでナイジェルに弱音を吐いた時にアンディは慰められるのではなく次のことを言われるのでした。
ただ愚痴を言っているだけでしょ。
まだまだあなたは頑張っていない。
「目を覚ましなさい」
そうアンディに言うのでした。
これがただの雑誌だと思う?ん?
いえ、これはただの雑誌じゃない。未来を照らす輝かしい希望の光なの。
あなたが働いているのはただの雑誌の出版社じゃない。世界中の女の子の憧れの仕事。
辛いなら辞めればいい。
あなたの代わりなら、あなたよりもやる気のある子が5分で見つかるとまで言われます。
この言葉を聞いて思い出したのはこの動画です。
世の中の大きな成果や結果を残している人達と比べたら自分の頑張りなんて全然足りていないと言う話。
アンディも自分では頑張っているつもりでもファッションには興味ないし、将来はジャーナリスト志望で今の仕事に必死に取り組んでもいない。
どこかで甘えがあったんだと思います。
それをナイジェルはしっかりと見抜いているのでした。
そしてアンディは見違えるように変わっていくのでした。
あなた次第
あなた次第。
ミランダ
アンディは仕事の姿勢を評価されて、
ミランダから「エミリーを外してパリに連れていく」と告げられました。
素直に喜べない複雑な心境にアンディは悩みます。
そんなアンディにミランダは「あなた次第」と言いました。
そして彼氏のネイトともすれ違いになります。
約束や誕生日にも遅れ、
その度に「仕方がなかった、どうしようもなかった」そう言うのでした。
ネイトと大切な話をしている時にもミランダからの着信がなる始末。
仕事は家賃の為に
物語の序盤で乾杯の時の掛け声でこのように言っていたアンディデイしたが今では完全にプライベートよりも仕事中心の生活になっているのでした。
「仕事は家賃の為に」
ではなく
「仕事はミランダの為に」
に変わってしまっているアンディでした。
自分の幸せは自分で決める
パリでの出来事で、
ミランダは自身の編集長のイスを守るためにナイジェルの独立の夢を阻んでしまうのでした。
その姿をみてアンディはミランダのような生き方はできないと悟りました。
何かを得るには何かを捨てなければならない。
ミランダは仕事に全てを捧げました。一方で私生活では二度目の離婚。
アンディは仕事ではなく、自分の人生を歩むことを決断するのでした。
あなたは私に似てる。人が何を求め必要としているかを超え、自分のために決断できる
ミランダ
ミランダにそう言われ否定するアンディでしたが、
アンディ自身もエミリーにパリ行きを譲らなかったことをミランダに指摘されるのでした。
バカ言わないで。誰もが私たちに憧れているのよ
世界中の女の子の憧れの仕事。
けれどもアンデディは自分の道を歩むことを決断し、
ミランダのもとから突然身を引くのでした。
アンディがミランダからの着信がなる携帯電話を噴水に捨てるシーンは終盤の印象的なシーンです。
自分のために決断する
ミランダのもとから去り次の仕事の面接を受けた帰りにアンディはミランダを見かけます。
ミランダは何も目にしなかったかのように車に乗り込みましたが、
車の中で彼女は微笑んでいました。
それはアンディが
自分のために決断して清々しく生きている姿を目にしたからだと思います。
「自分のために決断できる」とミランダは自分とアンディが似ていると言っていました。
だからこそ自分のために決断して、自分の人生を生きているアンディをみて「それでいいのよ」とでも思ったのではないでしょうか。
仕事に必死に生きてもいいし、
仕事よりも大切な人との時間を優先させてもいい。
けれどもどちらを選択するにしてもそれは自分のための決断である必要がある。
自分のために決断できた時、
人は幸せになれるのではないでしょうか。
他人の人生を生きるのではなく、自分の人生を生きる。
この映画にはそんなメッセージを感じました。