大学生のうちに何か挑戦したという結果を残したい。経験を得るために夏休みや春休みの長期休暇を使って一人旅を検討する方もいるのではないでしょうか。
この記事を書く僕も学3年生の頃に2週間の国内旅で一人旅デビューをしました。
学生のうちにしか経験できない旅だったと確信しています。
「今」を逃したらもう一生できない旅があります。
この記事の内容
- 大学生が一人旅をするべき理由
- 大学生の一人旅の楽しみ方
- おすすめの行き先
それぞれ順番に解説していきます。
大学生が一人旅をするべき理由
理由は大きく3つ。
- 大学生にしかできない一人旅がある
- 一人旅の経験は自分を成長させる
- 一人旅をすると人生が楽しくなる
上記のとおり。
大学生にしかできない一人旅がある
大学生にしかできない一人旅があるので興味があるのなら行くべきです。
大学生には「時間がある」というのも一つの理由ですが、一番の理由は「旅には適齢期がある」ということです。
旅は何歳になってもできますがそれは半分正解で半分は間違いです。
実は大学生の「今」この瞬間を逃すと一生できない旅というものがあります。
旅には「その旅にふさわしい年齢」がある
大学生の一人旅は大学生のにうちにしか経験できない別物の旅です。
これには沢木耕太郎さんの本がものすごく説得力があるので引用します。
やはり旅にはその旅にふさわしい年齢があるのだという気がする。
たとえば、私にとって『深夜特急』の旅は、二十代のなかばという年齢が必要だった。もし同じコースをいまの私が旅すれば、たとえ他のすべてが同じ条件であったとしてもまったく違う旅になるだろう。残念ながら、いまの私は、どこに行っても、どのような旅をしても、感動することや興奮することが少なくなっている。すでに多くの土地を旅しているからということもあるのだろうが、年齢が、つまり経験が、感動や興奮を奪ってしまったという要素もあるに違いない。
『旅する力 深夜特急ノート』沢木耕太郎 新潮文庫
お金がない、時間がないなど色々な理由から旅を後まわしにすることはできるけれども、余裕ができてからする旅は大学生の時にしたかもしれない旅とは違うものになる。
大学生のあなたが望む一人旅は大学生である今が「旅の適齢期」ということです。
実体験から思うこと
僕が初めて一人旅をしたのは大学3年生の夏休みで年齢は21歳。屋久島といくつかの県を巡る2週間の旅。
30歳になった今、同じ条件で旅をしても当時のような感動は絶対にできないと思っています。
- 自分も年齢と経験を重ねることで当時の心や感性を失ってしまっている
- 大学生の感性でしかできない旅がある
- 年齢とともに旅のスタイルも変わってくる
上記のような理由からです。
21歳の僕には21歳なりの感性があってその視点からの旅は30歳になった僕はもうできません。あとは旅のスタイルも変わります。まとまった休みを取るのも難しくなるのでお金よりも時間を優先する旅になったり、食事を楽しむようになったり色々と変化してきます。
- 旅は学生を卒業してからでもできる
- お金がないから今は行かない
- バイトがあってまとまった時間が確保できない
いろいろと考えはあるかもです。そして大人になってからの旅ももちろん面白いです。けれども「今」一人旅がしたいと思っているのであれば、「今」行動に移さないと旅の適齢期を過ぎてしまう可能性が高いことは知っておく必要があります。
一人旅の経験は自分を成長させる
- 成功体験が大きな自信になる
- 問題解決能力が鍛えられる
- 新しい価値観を発見する
上記のような理由から一人旅は大きな成長につながります。
成功体験が大きな自信になる
- 自分で旅を計画して実行できた
- 宿の予約や航空券の手配も自分でできた
- リュックサックひとつで生きていける
自分の力で旅ができたという成功体験が大きな自信になります。宿の予約や航空券の手配もスマートにできるようになるとデートの時にも役立ちます。
リュックひとつで旅を続けていると「たったこれだけの荷物でも人は生きていける」という発見もあり、生きていく自信も高まります。
問題解決能力が鍛えられる
- 航空券の引換番号忘れた
- 泊まる宿が見つからない
- 洗濯しないと服がない
旅をしながら色々ななことに遭遇します。
その全てを自分の力で対処または決断する必要があるので問題解決能力も鍛えられます。
彼女や家族との旅行中になんらかのトラブルに遭遇したとして、その時に大学生の頃の一人旅の経験があれば落ち着いた対処ができるかもしれません。
失敗は出来るだけ若いうちに経験しておいた方がいいというのはよく聞くこと。
大学生の頃の一人旅の経験は大きは財産になります。
新しい価値観を発見する
一人旅をしながらいろいろな出会いがありました。
- 自転車で広島から屋久島まで来た人
- 仕事を1ヶ月休んで旅をしている人
- 鉄道で日本一周している人
- バイクで日本一周している人
これは僕が実際に出会った旅人たちです。
「こういう生き方もできるんだ」という素直な発見がありました。自分の知らない世界、知らない価値観があることを改めて感じました。
世界は広いという当たり前の事実を旅に出ると改めて感じることができます。
一人旅をすると人生が楽しくなる
一人旅は人生が楽しくなるきっかけになります。
- 一人旅をすると幸せを感じる
- 一人旅をすると行動的になる
上記がその理由です。
一人旅をすると幸せを感じる
一人旅をすると「幸せ」に視点が当たります。
旅に出ると生活が単純化されていく。その結果、旅人は生きる上で何が大切なのか、どんなことが重要なのか思い知らされることになる。火がおきてくれれば湯が沸き、太陽の光を浴びれば体が暖かくなる。たったそれだけで幸せになれる・・・。
『天路の旅人』沢木耕太郎
幸せはすごく身近にあるもの。けれども当たり前に毎日を送っているとその感覚は生活に埋没してしまいます。
幸せを感じる人は、日常のなかで、幸せなことに視点を当てていて、幸せを感じない人は、幸せではないところに視点を当てている。違いはそれだけ。
いま幸せになれる。なぜなら、幸せは気づくものだから。
『あした死ぬかもよ?人生最後の日に笑って死ねる27の質問 名言セラピー』ひすいこうたろう
自分の内面から湧いてくる心の声は「一人」でいる時に聞こえます。一人旅をして自分の心の声に耳を傾けることは人生を楽しみ方の再発見つながるでしょう。
一人旅をすると行動的なる
「旅に教科書はない。教科書を作るのはあなたなのだ」
どこに行くのか、何をするのか、全て自分で決めることができます。
一人旅をすると受身ではなく、自然と能動的に行動するようななります。
僕が初めて一人旅をしたときは最初に屋久島に行くこと以外何も決めていませんでした。最終的には熊本、福岡、広島、そして徳島からフェリーで東京に帰るという全く予想していなかった旅になりました。
自分でもびっくりするぐらい行動的になっていました。
行動することの楽しさを知るとどんどん行動するようになります。結果人生は楽しくなる。一人旅はそのきっかけになるかもしれません。
大学生の一人旅の楽しみ方
- ホステルに泊まってみる
- 長期間の一人旅をする
- 一人であることを味わう
ホステルに泊まってみる
ドミトリーと呼ばれる相部屋中心の宿泊施設で、安く宿泊できるのが魅力です。
僕も一人旅の時は利用しました。
相部屋なんて・・・と抵抗があるかもですが旅人との交流が楽しめるのでおすすめです。泊まる人も大抵一人旅をしているのでコミュニケーションが不安でも結構会話ができます。
僕も大人しい性格なので不安が大きかったのですが泊まってみたら最高の思い出ができました。
一人旅は孤独というイメージがありますが、実は宿泊施設で仲良くなった人と一緒に行動をするなんてことも多いです。
嫌な思いをする可能性もありますが、それもひとつの旅の醍醐味だと考えて泊まってみるとあたらしい旅の楽しみ方が見つかるはずです。
長期間の旅をする
大学生には時間があります。その気になれば夏休み、春休みを使って1ヶ月とか2ヶ月の旅も可能です。休学して半年とか1年間の世界一周を旅する人もいます。
社会人になっても旅はできますが長期で旅ができるのは旅をしながら仕事ができる人や本物の旅人といった限られた人だけです。
せっかくなら大学生で一人旅をするのなら、長期間旅をしてみると最高に楽しいと思います。
お金がないなら旅を目標にして稼ぎましょう。目標があるとバイトもはかどりますよ。
一人であることを味わう
一人旅は寂しいことが多いです。けれども一人であることがその旅が「忘れがたい旅」になる要因でもあります。
特に大学生という若い感性での旅は大きな影響力を持つはず。
ひとり旅の道連れそれは自分自身である。周囲に広がる美しい風景に感動してもその思いを語り合う相手がいない。それは寂しいことには違いないが、吐き出されない思いは深く沈潜し、忘れがたいものになっていく。
『旅する力 深夜特急ノート』沢木耕太郎 新潮文庫
ぜひ、一人であることを味わって忘れられない旅にしてください。
大学生の一人旅でおすすめの行き先
国内でおすすめの旅行先を紹介します。
- 礼文島(北海道)
- 月山(山形)
- 伊勢神宮(三重)
- 熊野(和歌山)
- 屋久島
礼文島
遠くに行けば行くほど旅は感慨深いものになります。
礼文島は日本最北の離島であり「花の浮島」と呼ばれています。旅先で知り合った日本一周をした方が絶賛していた島でもあります。
雄大な自然は絶景。時間が比較的ある大学生の一人旅におすすめです。
月山
出羽三山の旅は「生まれ変わりの旅」と言われています。「西の伊勢参り、東の奥参り」という言葉もあり、一生に一度は参拝するべき場所として有名です。
山形県公式観光サイトhttps://yamagatakanko.com/attractions/detail_32.html
出羽三山のなかで標高1984mと最も高い山が月山です。
登山可能な時期は6月下旬から10月上旬。
「一生に一度」という言葉は旅にぴったりです。下のTwitter投稿をみてください。
月山神社に行ってみたいと思いませんか?
伊勢神宮
伊勢神宮も一生に一度は訪れたい場所として有名。
皇室の御祖神とされる天照大御神を祀る神宮です。僕も過去2回旅をしていますが本当にすごい場所ですので心からおすすめです。
熊野
熊野古道と熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の三社の総称)を巡る旅。
熊野古道は道の世界遺産です。また落差日本一を誇る那智滝(なちのたき)への自然崇拝を起源にする熊野那智大社も圧巻です。
屋久島
僕が初めて一人旅をした場所です。飛行機でも行けますが鹿児島からフェリーで行くと旅の気分も高まります。
自然の中というだけあって結構登山です。樹齢7200年と言われる縄文杉へは往復22キロあり時間にして10時間以上はかかります。
僕も最高の思い出ができた場所なので心からおすすめします。
終わりに
30代になって思うのは、学生の頃に一人旅をしておいて本当によかったと思っています。社会人になるとなかなか長期での休みは取れないし、行ける範囲も制限されることもあります。
結婚して家庭を持ち、子供もできると一人での旅行も難しくなってきます。
行きたいと思う気持ちがあるのなら迷わず行くべきです。
あなたの人生にとっての貴重な体験になるはずです。
どうしても行かなくてはならないのだろうか。別に行かなくてもいいのではないか。
『旅する力 深夜特急ノート』沢木耕太郎 新潮文庫
行かなくてもいい理由をいくつも数え上げるのだが、どれも決定的な理由ではない。
そうこうしているうちに行くと決めていた日が近ずいてきて、仕方なく出発するのだ。
ー参ったなあ。
内心そう思ったりするが、誰を恨むでもなく、行くと決めた自分の、いわば自業自得なのだ。
しかし、ひとたび出発してしまうと、それまでの逡巡は忘れてしまい、まっしぐらに旅の中に入っていってしまう。
ぜひ素敵な学生時代の経験を手にしてください。
それでは。