僕は7ヶ月間単身赴任をしていました。7ヶ月間でしたが本当に辛く、苦しい毎日でした。単身赴任が辛いのは家族に会えない寂しさや職場環境の変化など要因は人によって異なると思いますが、本記事では僕が実際に体験したリアルな感情を紹介したいと思います。
単身赴任をする予定の方、すでにしている方の参考にしてください。対処法も紹介します。
Contents
辛い単身赴任の始まり
妻と2歳の娘と3人で僕は千葉県のとある賃貸アパートに住んでいました。今後のことを考えお互いの実家の中間地点ぐらいになる埼玉のとある場所に家を購入したのが、この記事を書くちょうど1年前ぐらいのことです。
僕は転勤の多い会社に勤めていますが持ち家がある社員は自宅から通える範囲でしか転勤が発生しない制度を利用することもできます。家を購入し、その旨を上司にも相談をし、これから始まる新しい生活に期待をふくらませていました。しかし・・・
転勤の話がそのうちあることはわかっていました。なので事前に上司に相談し、人事にも掛け合ってもらっていたはずなのに言い渡されたのは購入した家からは通えない千葉のとある場所・・・。
なぜ・・・。
本当に嫌だったので、職位を落としてもいいから断らせて欲しいこと、そして今後の昇進などに影響することも覚悟の上で全力で上司に相談をしました。けれども僕の抵抗は虚しく、家族と離れて単身赴任をすることになりました。
この不本意な転勤が僕の7ヶ月間の単身赴任生活の始まりです。転勤を受け入れた時の自分の気持ちを書いたのが次の記事です。

記事の中では新しい挑戦を前に頑張ろうという自分の前向きな気持ちが綴ってありますが、実際のところは困難の連続でした。
結果的には7ヶ月で僕の単身赴任生活は終わりましたが、ドラゴンボールでいう「精神と時の部屋」状態でめちゃめちゃ長く感じました。本当に辛かった・・・・。
単身赴任生活が辛かった原因
辛かった原因は大きく2つあります。きっと多くの単身赴任者が抱えるであろう悩みそのものです。
- 家族と離れること
- 職場環境の変化
それぞれ実体験を書いていきます。
家族と離れることは辛い
単身赴任で家族と離れるのは寂しかったし、妻や子供が大丈夫か心配になることも多かったです。しかも2歳の娘は会いに行くたびに話せる言葉がどんどん増えていて、大切な時間を一緒に過ごせないことも悲しかったです・・・。
僕の場合家族と離れて、辛いのは心だけではありませんでした。夫婦共働きで保育園に数ヶ月間入れない状態が続いたため、休みの度に家族のもとに帰る必要もあり、体力的にもかなりしんどかったです。
僕はシフト制勤務なので基本的に休みは週2〜3日で単発。連休は月に2回程度です。
保育園に入れない状態が5ヶ月間続いたので休みの度に帰って子供と一緒に過ごしました。
- 休みの前日、仕事終わりに家族のもとに帰る
- 休日は子供と過ごす(妻は仕事。子供のために休みをずらしていました)
- 朝4時に起きて単身赴任先に帰る。そして少し休んでから出勤。
仕事も辛いし、体力的にも辛いし、振り返ってみるとよくできたなと思います。もうできません・・・。
さらに加えておくと辛いのは自分だけではありません。妻も相当大変だったはずです。
辛いのは自分だけじゃない
僕がいなくなることで妻への子育て負担は100%になりました。
家に帰っても話し相手がいないのがすごく辛かったと言っていました。もちろん子供は可愛いのですが、やっぱり2歳でイヤイヤ期に突入していた娘との生活はストレスも相当かかっていました。
11月に単身赴任が始まって、途中入園は空きがなくてできないし、一時保育もコロナの影響でストップしていました。妻は仕事を辞めることも考えましたが、僕と妻がお互いの休みに子供と一緒に過ごし、お互いが仕事の日には親が面倒を見てくれると言ってくれたので仕事もなんとか続けることができました。
ただ、親も疲れてしまって僕を含め全員が疲労困憊という時期がありました・・・。娘はみんなに可愛がってもらえて幸せだったと思いますが( ;∀;)

職場環境の変化も辛い
僕の単身赴任生活が地獄だった原因は仕事にうまく適応できなかったことも大きいです。
新しい職場の環境や働いている人、そして仕事内容など色々と要因はあると思いますが、全く適応することができなくて失敗を繰り返しました。
上司からは厳しいことを毎日のように言われ何度も何度も心を折られました。「こんなはずじゃない・・・」「自分ってこんなに仕事できなかったんだ・・・」「自分ってダメな人間だ・・・」そうやって気持ちが沈んでしまうことが何度もありました。ポジティブに考えるために読書やYouTubeで色々と対処法を調べては実践もしました。しかし、辛い時は辛い。これが現実です。
今まで自分が積み上げてきた自信が完全に崩れました。今までのサラリーマン人生で精神的に一番しんどかったです。
当時書いていた記事から僕がどんな経過をたどったのかを紹介します。
単身赴任1ヶ月目
慣れない環境に辛さや悩みを抱える人は多いと思います。僕も例外なく最初の1ヶ月目は苦しみました。いつかは慣れると信じていましたが最後まで辛いとはこの頃は予想もしていませんでした・・・

単身赴任2ヶ月目
2ヶ月経って少し慣れました。

単身赴任3ヶ月目
毎週帰っていたので僕も疲れていたし、育児に追われて妻も疲れていました。そして親も疲れていたのがこの頃です。この先大丈夫か?という不安・心配が大きかったです。

単身赴任4ヶ月目
この時から僕は精神が摩耗し始めました・・・。ブログ記事のタイトルを見えれば病んでいったのがよくわかります。仕事に適応できなくて悩み、残業が増えて体力的にも相当疲れていました。





単身赴任5ヶ月目
ついに会社に行きたくない状態になりました。今振り返ると結構危険な状態だった思います。この頃はもう頑張るのはやめて開き直り始めていました。もう戦力外で他の店に異動させてほしいと心は叫んでいました。


単身赴任6ヶ月目
やっと半年か・・・って感じでした。
5ヶ月目以降からブログを書く気力も徐々になくなっていました。

未だかつて経験したことのない辛く長い半年間でした。プライドはズタズタになったけどなんとかなりました。なんだかんだで運が良いと自分に必死に言い聞かせていました。
そして僕の単身赴任は7ヶ月で終わることも決まりました。

辛いときの対処法
まず一つとして、電話やテレビ電話をするということが挙げられます。
僕は毎週帰っていたので妻や子供と電話やテレビ電話を習慣にすることはありませんでしたが、なかなか帰れない人は週に1〜2日程度連絡を取ることを決めてもいいと思います。声を聞いたり顔をみることで寂しさは和らぐし、奥さんやお子さんも安心するのではないでしょうか。
その他、僕が実際にやっていた対処法を紹介します。参考にして取り入れてみてください。
- 祈り
- 読書
- 筋トレ
- 料理
- 音楽を聴く
①祈る
僕は単身赴任生活で精神的にはかなり辛くなり始めた4ヶ月目ぐらいから、毎朝起きたら窓際で祈ることを習慣にしていました。斎藤一人さんの本を読んで毎日お祈りをするといいということが書いてあったので参考にしました。
祈ると言ってもほんの1分程度です。誰でもできます。
手を合わせながら、亡くなったおじいいちゃん、おばあちゃんの顔を思い浮かべて、「今日も一日見守ってください。ありがとう。ついてる。感謝します。自分は絶対大丈夫」と毎日祈っていました。
祈りにどんな効果があるのかは正直わかりません。
でもこの世界には人間が認識できる現実を超えた部分がものすごくたくさん存在していのもまた事実です。
人間には見えていないだけで、そこには「光」が存在するんじゃよ。
人間には聞こえていないだけで、そこには「音」が存在するんじゃよ。
人間に嗅げていないだけで、そこには「香り」が存在するんじゃよ。
『神さまとのおしゃべり』さとうみつろう
僕たちは信じられないことを「不安」と呼び恐れて遠ざけてしまいます。幽霊とか怪奇現象とかすごく怖いですよね?
けれども上記のように人間には認識できない世界がこの世には確かに存在しています。つまり宇宙の力とかそういう力が働く余地だって全然あるということです。
それはもう人間にはわからないことです。
なので論理的な根拠がなくたって、ネガティヴに現状を悲観するよりかは「なんとかなる、大丈夫」って毎日お祈りをして、自分では信じられない部分に頼って、前向きに物事を考えることは精神的にもメリットがあるはずです。
不安で悩み続けるよりも「人間には信じられない部分を信じてみる」というマインドで過ごすことはすごく大事なことではないでしょうか?
結果的に僕は半年で家族のもとに帰ることもできたし、ものすごく苦しいし辛かったけれども単身赴任生活をやり切ることができました。
辛い時はもう目に見えない力も頼っていきましょう。
②読書
自己啓発書をたくさん読みました。「辛い・苦しい」と悩んでいるだけでは問題は解決に向かいません。
読書をしてさまざまな角度から対処法を実践しても辛い時は辛い。これは揺るぎない事実です。けれども本を読むことで不安や悩みを一時的に忘れられたり、小さくすることができました。
単身赴任が辛ければ自分でどうにかしていくしかありません。副業や転職活動を始めるという選択肢だってあります。辛くて苦しい時には視野が狭くなりがちです。僕もどんどん自信を失っていきました。
読書が狭くなった視野を広げてくれたり、自分を客観視して悩みを冷静に見つめることに役立ちます。
ドラゴン桜の桜木先生の言葉を紹介します。自分で学んで行動していくことの重要性を感じます。
お前ら今世界がどういう状況かわかるか。未曾有の危機だ。疫病、天災、それによる経済の麻痺、想像もしなかったことが次々と起きてる。もしかしたら戦争だって起きるかもなぁ。かつての常識はもう通用しない。もう何が起きたって不思議じゃねぇんだ。そうなった時、お前らが住んでるこの国は、何が一番必要になってくるかわかるか。金だ。税金だ。国はなぁ、お前らにはバカなままでいて欲しいんだ。それが本音なんだ。何にも疑問も持たず、何にも知らないまま調べない。ただひたすら政府に従い働き続け、金を払い続ける国民であって欲しい。それを別の言葉に言い換えると何だ。馬車馬だ。国はお前らにはただひたすら黙々と馬車を引く馬車馬であって欲しいんだ。その方が都合がいいからな。世の中は平等だ、国民は自由だ、差別なんか一つもねぇ、そう刷り込まれてきた。だが実際はそうじゃない。どんなに努力しても、どんなに力を振り絞っても、本質を見抜く力がなければ、権力者と同じ土俵にすら立てねぇんだよ。
ドラマ『ドラゴン桜2』 第3話
読書で先人たちの知恵を借りていきましょう。
③筋トレ
健全な人は1000の願いごとをするが、病気の人はたった1つの願いごとしかしない
これはネイティブアメリカンのことわざです。
健康であれば人生のあらゆる不安を遠ざけることができます。
仕事で失敗を繰り返し、思うように活躍できなくて自分に自信を失ってしまっていたので僕も筋トレを始めました。
筋トレをするメリットはいろいろな本で語られていますが、確かに効果的でした。筋トレをすると気分はスッキリするし、体を鍛えることで自己肯定感も増しました。嫌なことがあった日は思いっきり腕立て伏せとダンベルで腕を鍛えることでストレス発散にもなりました。
さらに筋トレを始めたことで栄養も気にするようになって自炊をするようになりました。健康にも良いし、節約にもつながって筋トレは本当にメリットが大きかったです。

辛い単身赴任中にも必ず大きな効果を発揮してくれます。
④料理
休日には料理をして作り置きを作っていました。
単身赴任は手当がつくとはいえ、僕のように毎週帰っていれば家計の圧迫にもつながります。自炊をすれば食費を大きく節約することもできるし、栄養も意識的に摂取できるし、家族のもとに帰った時に料理を作ると奥さんは喜んでくれます。
料理を習慣にすることもメリットが大きかったです。


料理するということは自立なんです。料理をしておいしいまずいというよりも、料理という行為をとにかくすることは自立。依存しないということ。そして、生産者とつながるということも、まさに自立だと思うんですね。
土井善晴
⑤音楽を聴く
辛いときによく聴いていた曲を紹介します。
Jason Mraz – Love Is Still The Answer
やっぱり大事なのは「愛」だよねというメッセージにすごく共感します。曲調もゆっくりで聴いていると癒されます。
「仕事はしんどいし、単身赴任で家族と離れて生活している今の生活をずっと続けるのは違うよね・・・」ってすごく考えていました。
やっぱり大事なのは「愛」です。
Fun.-We Are Young ft. Janelle Monáe
辛いときに僕がよく聴くパワーソングです。20代前半にすごく悩んだ時にも元気をくれました。曲調が元気をくれます。
ゆず「栄光の架橋」
部活でしんどかった時によく聴いていた曲です。あの頃部活を必死に頑張っていたことを思い出すと、まだまだ頑張れると勇気が湧いてきました。とにかく力をもらえる名曲です。
転職や副業を始めるという選択肢もある
僕の単身赴任は7ヶ月で終わりましたが、もっと長期での単身赴任を強いられている方やどうしても前向きになれない方は、転職や副業を考えてみるのも選択肢のひとつです。

仮に副業で月に5万円ほど稼げるようになれば本業の収入を少し落としても生活は成り立ちます。本業が上手くいかなくても自分には副業があると思えること気持ちが楽になります。
明けない夜はないし神は乗り越えられる試練しか与えない
神は乗り越えられる試練しか与えない
JINー仁ー 南方仁
辛い単身赴任を乗り越えた先にはきっと良いことが待っています。明けない夜はありません。
僕は7ヶ月で単身赴任を終えて家族のもとに帰ることができました。新しい職場環境は良好でメンタルも復活してきました。同じ会社であっても働く人や環境によって大きく変わります。単身赴任中は辛くて苦しいことばかりでしたが、今の環境では強いストレスを感じることはほとんどなくなりました。
厳しい環境に身を置いたことで僕自身も成長できたのだと思います。

人生の時間は有限
単身赴任は僕にとって辛い経験でした。でもその体験があったからこそ変われたこともあります。
辛い単身赴任を体験して家族との時間はとても大切という当たり前の事実を強烈に思い知らされました。
- 自分が単身赴任をしている間に家族に何かあったらどうしよう・・・
- 大きな災害があったらどうしよう・・・
そんな不安に駆られることもありました。
人生いつどこで何があるかなんて誰にもわかりません。ある日突然に元首相が銃撃されたというニュースは飛び込んでくるし、この時代に大国が戦争を始めたりもします。
人生の時間は永遠ではありません。
人生の時間は限られているし、自分にとって家族との時間はすごく大事だということを改めて実感したので、僕は思い切って育休を1年間取得することも決めました。
僕の会社で男性が1年間育休を取得した例はほぼありません。周りにもいません。けれどもそんなことはどうでもいいんです。
人生の時間は有限です。
辛い単身赴任が僕の大きな決断につながりました。
辛い単身赴任も無駄な時間にはならない
人生の時間は有限です。
僕たちが存在していることは決して当たり前なことではありません。
何かを選択できるということ自体が、すでに奇跡的なことでもあります。
「単身赴任ではなく他に選択肢があったかもしれない」という事実こそが、今のあなたの選択に意味を与えます。
辛い単身赴任もあなたが生きている以上は人生の貴重な時間のひとつであることに変わりありません。
今、あなたは辛いと思います。
けれどもその時間も決して無駄にはならないと前向きに考えてみてはどうでしょうか。
僕も辛かったけれども、単身赴任を経験して成長した部分、変われた部分があります。散々な生活でしたが、やり切った、やり抜いたという結果には満足しています。
なので、腐らずにあなたも単身赴任を乗り越えてください。
同じ体験をしたものとして応援しています。
それでは。